名盤紹介

私たちが「これは名盤だ」と思うレコードやCDをご紹介します

フォギーマウンテンブレークダウン SM-1042

当時、高校生だった私は、友人の○村○男くんのお兄さんが持っておられたサントラ盤(フォギーマウンテンブレークダウン)を聴かせて頂き、フラット&スクラッグスの存在を知りました。

誰でもそうだとおもいますが、ブルーグラスを初めて聴いた時の(スピード感、ドライブ感、ロンサム感etc)驚きは隠せないと思います。

あのA面の「フォギーマウンテン ブレークダウン」のバンジョーは絶対、二人以上で弾いている!と思っていました。

B面の「キャロラインの山小屋で」も、繰り返し繰り返し何回も聴いて何となく原語に近い言葉で歌っていました。後で調べると・・・

16歳の僕にブルーグラスの素晴らしさを教えてくれた忘れられないSP盤です

PS.○村くんのお兄さん町で逢う度、心が痛みます。必ず返しますのでお許し下さい。

ビル・クリフトン ミーツ ザ カントリー ジェントルメン  SLH-42

 このレコードは、職場の先輩から、1969年頃頂いたモノです。

ジャケットには、録音1963年8月、ワシントンDC ウィンウッドスタジオで32曲レコーディングした内の14曲とあります。

メンバーは ジョン・ダッフィ・・・・・・・・・マンドリン・ハーモニーシンギング
        チャーリー・ウォーラー・・・ギター
        エディ・アドコック・・・・・・・・バンジョー
        トム・グレイ・・・・・・・・・・・・・ベース
の「カントリージェントルメン」の面々に
        ロイ&ポール・ジャスティス・・・・・ツインフィドル
そして、マイク・シーガー・・・・ギター・オートハープ・オールドタイムバンジョーが参加されています。


ビル・クリフトン(1931.4.5)さんは、ブルーグラスの範ちゅうに属されてはいますが、オールドタイム的な要素も沢山持っておられる方だと思います。

去年お会いして、色々お話を伺いましたが本当に実直で、欲のない良い人と思いました。

録音から40数年経っていますが、いつ聴いてもセンスの良いアレンジでオーソドックスな匂いとモダンな味が混ざった、素晴らしいアルバムです

永遠のカーターファミリー第2集  RA-5389

 高石ともやさん(1941.12.9)がアメリカ一人旅から帰って来られてからメンバーチェンジを繰り返しながら「ナターシャ・セブン」でブルーグラスやオールド・タイミー・カーターファミリーを日本語で歌われていました。

1971年5月、初めて、彼らの歌を聴きそれ以来とりこになっています。

彼らが当時、さかんに「カーターファミリー、カーターファミリー」と口にされ、「陽気に行こう」「新聞売りのジミーブラウン」「一人旅」etc親しみ易いオートハープを抱えて唄われていました。

「一体、カーターファミリーって何や?」と、訳の判らぬまま買い求めた1枚です。

藤井肇さんが、推薦の言葉として、ジャケットに『単純素朴であるが、ギター・オートハープなどを伴奏に歌うコーラスから、ほのぼのとしたファミリーサウンドが永遠の生命を感じさせてくれる・・・略』と記されています。

私を待つ人がいる(There's someone waiting for me)
別れの恋歌1(Found Affection)
別れの恋歌3(I will never marry ) etc

カーター・クラシックが、いっぱい詰まったアルバムです。


 因みに、このサインは1972年4月20日福知山労音例会で書いて頂きました。
 私は、この三人組がナターシャのベストメンバーだと思います。

ビル・クリフトン&ポール・クレイトン  LAX6002


私のアイドル「ビル・クリフトン」さん(1931.4.5)が、1952年バージニア大学
に入学されて直ぐカーターファミリーを始め、トラディショナル・ミュージック、ブルーグラスに大きな関心を持ち、同好の士を求め、その呼び掛けに応じたのが、ポール・クレイトンさん(1931-1967)でした。

(すでにポールさんは14歳の頃からセミプロとして、歌われていたそうです。)

こうして、ビルさんとポールさんは、いっしょに唄い演奏する事が多くなって行きました。

当時、ポールさんと同じ下宿にいた「ディブ・サドラー」さんも加わりました。
ディブさんは、多くの楽器をこなし、歌われていましたが、更に、ディブさんの友人「ジョニー・クラーク」さんが加わりブルーグラスにのめり込んで行ったそうです。

1953年「ビル」さんと「ジョニー・クラーク」さんはプロとして立つ決意を固めディキシー・マウンテン・ボーイズを結成されました。

このレコードは、当時21歳の若々しいビルさんのギターとマンドリン、ポールさんのギター・バンジョーでの熱唱が聞かれます。




ビル・クリフトン&ヘディ・ウェスト  LAX6003


ヘディ・ウェストさん(1938.4.6)日本では「500マイル」の作者として知られています。

著名な農民詩人、ドン・ウェストを父に持つ、民謡一家の一人・・・

コロンビア大学在学中から、キャンパスのフォーク伝道者として、人気を独占されたそうです。

ギター・マンドリン・ダルシマーなど、フォークミュージックの楽器はほとんど熟達され、とりわけオールド・チューニングのバンジョーには定評がありました

先輩格の「ジーン・リッチー」さん同様コマーシャルな活動を極度に嫌い、それがジョーン・バエズにスターの座を譲った要因だそうです。

ビル・クリフトンさんのギター・オートハープ、ヘディ・ウェストさんのギター・バンジョーのシンプルな音作りですが「やさしい風」「S-A-V-E-D」そして最後の「天使の群れ」に心奪われます。







ウィル・ザ・サークル・ビー・アンブロークン  LLP−9027C

ニッティー・グリッティー・ダート・バンド(NGDB)は1966年、カリフォルニアで結成されました。

当初は、ジャグ・バンド的要素の強いバンドでしたがカントリーロックバンドへと進化し、成功を収めました。

本格的に人気がでたのは、1970年に発表した「アンクル・チャーリー&ヒズ・ドッグ・テディー」(ミスターボージャングル収録)からでした。

1972年に発売された「永遠の絆」の3枚組LPは、ロングヘアーの若者と保守の権化と云われたカントリーミュージシャンとのセッションで、ルーツ・ロックとして、高い評価を得ました。

ビル・モンローさんに真っ先に参加をお願いしたら、「ロック・ミュージシャンとはしない!」と断られ、次にロイ・エイカフさんに行く際、全員ショートカットにして出かけたらしい・・・そんなエピソードも聞かれました。

発売から、35年経ち「ジミー・マーチン」「ロイ・エイカフ」「マザー・メイベル・カーター」「バッサー・クレメンツ」etc偉大なミュージシャンが次々とこの世を去り、時代の流れを感じます。

1988年「永遠の絆 VOL2」ではとうとうグラミー賞を獲得しました。


色々メンバーチェンジもありましたが、最近ではオリジナルメンバーも復帰され、活躍を続けています。

ビル・モンロー グレイテスト・ヒッツ  SOPC-57116

ブルーグラスの父「ビル・モンロー」さん(1911.9.13〜1996.9.9)

有難い事にあの頃(1970年前後)は日本の大手のレコード会社も、こぞってブルーグラスやカントリーのレコードを出されていました。

私は、このレコードは、クラシック・ブルーグラスの塊りだと思います。

第1期黄金時代を築き上げたメンバー
  レスター・フラット(ギター)   アール・スクラッグス(バンジョー)
  チャビー・ワイズ(フィドル)   セドリック・レインウォーター(ベース)
  そして、ビル・モンロー(フラット・マンドリン)

「ケンタッキーワルツ」「思い出の足跡」「夏の日は過ぎて」「ひとりぼっちの山小屋」そして、ブルーグラスの方程式がギュ〜っと詰まった「ケンタッキーは懐かしく」・・・etc名曲の数々

スウィング感あふれるバック・ビート、歯切れの良いバンジョー、白人ブルースフィーリングたっぷりのビルとレスターのヴォーカル、ブルージィーなチャビー・ワイズのフィドル、1946年の録音から約60年、いつ聴いても僕のブルーグラスビートをくすぐり続けます。

有難う「ビル・モンロー」さん そしてブルーグラスボーイズの皆さん・・・



ハリー&ジーニー・ウェスト SJET-9350-1
COUNTRY MUSIC in BLUEGRASS STYLE

アパラチアン・トラッドに、しっかりと根ざしたブルーグラスを都会に持ち込んだ女性ミュージシャン、そのパイオニア的な存在として、「ヘイゼル・ディッケンズ」さん「アリス・ジェラード(フォスター)」さんが有名ですが、そんな彼女らに先駆けて、フォーク・リバイバルの時代に足跡を残したのが、「ジーニー・ウェスト」さんです。

ジーニーのマウンテン・ボーカルとギター、夫のハリーのオールドタイミーなボーカル、マンドリンそして、元カントリー・ジェントルメンのビル・エマーソンとトム・モーガンのソリッドなバンジョーとベース、アーティー・ローズの鄙びたドブロ・・・

カーターファミリーを中心とした、アパラチアントラッドの名曲を、アーリー・ブルーグラスの雰囲気いっぱいに聴かせてくれます。

このアルバムも最近CD化されています。

夫婦は又、ヴィンテージ楽器のディラーとしても成功を収めており、今も、ノース・キャロライナで店を構えておられるそうです。










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