●2010/08/14 ●コミックマーケット78 (2日目・14日) ●有明・東京国際展示場 |
今日はご存知、コミックマーケット2日目開催日。
あんちくりぃぱぁとお付き合いのある方ならほとんどの方がご存知の通り、あんち2人の仕事はお盆や正月休みがない。この日も仕事の為コミケには参加できず、遅ればせながら夕方から毎度の
【地元の無人駅】→在来特急→【京都駅】→新幹線→【品川駅】
ルートで東京を目指す。
ところで、人は運が悪いとついてない事がとことん続くと思った事はないだろうか?
この日のあんちは運が悪かったらしい。何事も無く走っていた特急列車だったが突然駅間で緊急停車した。山間部だった為おそらく鹿や猪といった野生動物とでも衝突したのだろう。
みかん 『車内放送無しで2〜3分経ちますね。長時間案内放送が無いと何が起こったか分かんない
んで乗客が不安になりますよね。何でもいいから何か放送してもらわんと…』
藤沢 『そやで。「おならプー♪」とかな』
みかん 『それはいらんやろ。余計不安になるわ』
鹿との衝突による遅れもある程度戻り、京都駅で予定通りの新幹線に乗り込む事ができた。
あんちは普段新幹線では決まって進行方向向かって一番後ろの座席をとるようにしている。網棚以外の座席裏にも荷物を置けるためだ。とはいえ行きは戦利品を抱えている訳ではないので座席裏には何も無い。
のぞみ号の車内でお弁当も食べ終わりゴミを捨てにみかんが立ち上がった時の事だった。何も無いはずの自分の座席裏に見知らぬキャリーカートがあるのに気付いた。
みかん 『誰のカート?』
藤沢 『それサンドウィッチマンがさっき通りすがりに置いてった』
みかん 『サンドウィッチマン乗ってんすか?!』
藤沢の指す方向に目をやると確かに10列程前方に伊達ちゃんの黄色い髪が見える。横を向いた時に見えるメガネも伊達ちゃんぽかった。
藤沢 『あの髪は狙ってるんやろか?』
みかん 『美容室行ったら「サンドウィッチマンの伊達ちゃんみたくしてください」って言うてんちゃいます?』
藤沢 『てか無言で置いてくってのはどうなんや』
みかん 『せめて「置き場無いんでよかったら置かせてもらえませんか?」とか欲しいですよね』
藤沢 『キャリーの中身トイレにぶちまけてきてやろうか?』
みかん 『で、空のキャリーにトイレットペーパーとさっきの弁当のゴミ入れときましょ』
藤沢 『キャリー開けたサンドウィッチマンびっくりやで』
サンドウィッチマンとの別れを惜しみつつ新幹線を降りまた東京にやってきた。現在23時をまわった所。明日楽にビッグサイトに行けるよう、りんかい線大井町駅から徒歩3分という好立地のビジネスホテルをみかんが予約していた。
藤沢 『え、ラブホ?』
みかん 『 じゃらん
にラブホは登録されてへんと思うんすけど…』
看板のネオンや書体がラブホちっくで昭和ちっくだった為か、遠目に見たとたん藤沢がそうつぶやいた。
エントランスにたどり着くと、まるで自分たちが古き良き昭和の時代にタイムスリップしたような感覚に襲われる。と言うと懐かしい感じの温かいホテルのように聞こえるが悲しいことにそうではなかった。
藤沢 『エントランスに階段て、バリアフリーは?!』
みかん 『フロントの男性、いらっしゃいませとか挨拶なし?!』
藤沢 『えっ、カード使えないの?』
みかん 『フロントの男性、真顔で怖い!』
藤沢 『エレベーター昭和過ぎる!』
みかん 『エレベーター蛍光灯1本切れかけてて怖い!』
普段ならちょっとの事ぐらい笑って済ませる事が多いあんちだが、常軌を逸したこのどげんかせんといかんと思わせるホテルを前に口をついてでてしまうのである。もちろん小声で話しているので周りには聞こえない。
部屋に入ってエアコンをつけると吹き出し口の中に埃の塊が見え、ふとベッドに目をやると頭もとの時計は壊れて止まっている。
怖い、あまりにも怖い。きも試しの舞台にはもってこいのこのホテル、シングル1泊5000円(税込)。今回「安くてそれなりのホテル」をコンセプトに探していたが、次回は2〜3000円足してもいいからマシな所にしようと思ったあんちの2人だった。
一旦シャワーを浴び落ち着いたところで新刊を作るべくコンビニにコピーを取りに行く。
ホテルを出た所でこのホテルの客と思しき浴衣姿の2人の男性とすれ違う。外出して戻ってきたのだろう。
藤沢 『浴衣で外出させるって、今更やけどどうなってんのやこのホテル』
みかん 『ああ、外湯に行ってはったんすよ』
藤沢 『温泉街かよっ!』
そして滞りなくコピーを済ませた今日一日ついてないあんちの2人はこの悶絶必至のホテルで新刊の製本作業にあたる。約1時間かけて…。 |
●2010/08/15 ●コミックマーケット78 (3日目・15日) ●有明・東京国際展示場 |
「センチメンタルグラフィティーやなくてセンチメンタルグラフティや♪」と超旧作に今もなおこだわりを見せる藤沢と、最近ケータイに楽天のメールマガジンぐらいしかこないみかんのたかおの2人は昨日のようなトラブルに遭うこともなく無事ビッグサイトに到着していた。
入り口付近で待ち合わせしていた知り合いの佑さんと3人で配置スペースへ向かった。
スペースに着くといつものように準備をしながらだべりが始まる。
みかん 『やっぱりまた夏のボーナスは全額このコミケに消えてくんですか?』
佑さん 『もちろんですよ。ほら♪』

どこの成金かと思うような財布の中身なので思わず写真におさめてしまう。お釣りの出ないように各種小銭とお札を予め大量に用意されているとのこと。買い専の鏡のような方だった。
時計を見ると10時のイベント開始5分前になっていたので慌てて「帰りたいメール」を作る。「帰りたいメール」とはあんちの2人がイベント開始の10時ちょうどに、本文に「帰りたい」とだけ書いて知り合いに送りつける毎度の迷惑メールである。
今でこそ恒例になってしまった感のある「帰りたいメール」だが、始めた頃は「本が売れなくて面白くないから帰りたい」という意味合いでイベント開始後数時間経ってから送っていた。それが開始1時間後、開始30分後と縮まっていき、気がつけば開始時間に送信するようになっていたのだ。
今回サークル参加を見送られた、知り合いのサークル「OY-P」の朝呼翠里さんへ帰りたいメールの送信を無事済ませると同時にコミックマーケット78が始まった。
あんちくりぃぱぁとお付き合いのある方ならほとんどの方がご存知の通り、あんちはコミケであろうと地方のオールジャンルであろうとハートキャッチプリキュア!オンリーであろうと閑古鳥が鳴いている事が多い。
暇なので開始から間もなく藤沢とみかん、交代でお目当てのサークルさんを見て回ることにする。まず藤沢がさっそうと出陣しみかん1人になったところ、程なくしてサークル「脱力喫茶店」のかっちーさんが一般参加者としてお見えになられたので休憩所代わりにスペース内に入って頂きました。
かっちーさんがお帰りになるとすぐに藤沢がメイド本やメイド本、あとセングラ本を抱えて戻ってきたので次いでみかんが出陣した。みかんが戻るとあんちスペースには大量のエロ同人誌を買い集めて来た知り合いの米さんが藤沢と一緒にエロ同人誌に目を落としていた。
みかん 『米さんいらっしゃい♪』
米さん 『おじゃましてます♪』
藤沢 『ここの店のフルコース、前菜でお腹いっぱいになったからもういらん言うてんねんけど後から
後からなんぼでも出てくんねん…』
米さん 『お次はこちらのプリキュア陵辱本でございます…』
どうやら米さん、買い集めてきた鬼畜系同人誌のレクチャーをしているようだ。
しかしお隣のサークルさんが女性だというのに、臆することなくキツイ陵辱本を広げられる2人はいわゆる「勇者」……なのかもしれない…。(←地獄先生ぬ〜べ○風に)
特にやることもないので辺りをキョロキョロ見回しているとお隣のサークル「Petit Alice」の栗乃遥花さんがスケブに頼まれたと思しき美凪をかいておられました。
スケブ依頼人 『エロい美凪をお願いします』
栗乃さん 『はい、あられもない姿のエロい美凪ですね。ご一緒にみちるもいかがですか?』
なんてやりとりでもあったのだろうか。みちるこそいなかったものの、たわわに実った胸を両手で隠す全裸の美凪が描かれていた。あまりのエロさに、みかんは気付かれないようチラ見をするのに必死になっていた。
みかん 『さっきのスケブの美凪、めっさエロかったんで思わずチラ見してしまいましたよ♪』
栗乃さん 『そうですか?私はさっきお2人でエロ同人ご覧になられてたのチラ見してました♪』
どうやら栗乃さんも藤沢と米さんが繰り広げていた「良い子の楽しい鬼畜本教室」をチラ見されていたとの事。
同じ穴の狢だったと親近感を覚えたあんちの2人だった。
イベントも中盤を過ぎた頃、藤沢が2度目の買い出しから戻ってきた。どうやらみかんにお土産があるらしい。サークル「Progressive Sisters」様の「久瀬わふたー」という本で、表紙を見るとKanon本のようだがどこかで見たようなキャラデザだ。
みかん 『これってもしかして東映Kanon…ってかAGONちゃいますのん?!』
藤沢 『せやで』
みかん 『京アニKanonがスタンダードになってる今、東映AGO祐一と久瀬できますか!よく久瀬本なんか
見つけられましたね』
藤沢 『久瀬本探してKanonスペースうろついてたら佑さんにばったり会うてな、「久瀬本置いてるサークル
さん見ませんでした?」って聞いたら「あそこにありますよ」って教えてくれてん』
みかん 『そうだったんですかあー。いやあこれはとんだ収穫ですね〜』
早速2〜3ページ読み進めてみる。…が、想像を絶する内容でいきなり吹き出してしまうあんちの2人。なんだこれはと思いつつもっと読み進めようと思った瞬間、ふとみかんの手が止まる。思い返すとさっきの会話、何かがおかしい。
みかん 『危ない危ない!もうちょっとで聞き流すとこでしたよ!』
藤沢 『え、何が?』
みかん 『いやおかしいでしょ、さっきの会話。普通は「名雪本見ませんでした?」とか「あゆ本見ませんで
した?」って聞くもんでしょ?!「久瀬本見ませんでした?」なんて言いませんて普通の人は』
藤沢 『そうか?』
みかん 『しかも「あそこにありますよ」って、なんで祐さんも即答できてんですか?それもおかしい
でしょ?!てかなんで久瀬限定なんですか!』
考えれば考えるほどおかしいと思えてくるのでほどほどのところで止めておく事にした。
しかしこの「久瀬わふたー」、近年稀に見るおもしろさで、あんちの2人は笑い過ぎて声が枯れる程のもの
だったのだ。これはもうコミケ不参加の知り合いである朝呼さんにも買って帰らないと!と思いみかん単身で「久瀬わふたー」を購入しに向かった。
朝呼さんへのお土産は基本、藤沢がエロ本・みかんが非エロ本担当となっているがみかんはもう1冊、サークル「MYKONOS」様のAIR本「お空の下の姫君」も自分の分と合わせて朝呼さんにと購入していた。「ちゃお」などに連載されてそうな独特な可愛らしい絵柄のほのぼのマンガだ。「お空の下の姫君」を購入された方は間違っても「久瀬わふたー(以下、久瀬わふ)」は購入しないだろうと言えるほど毛色の違う2冊だった(汗)
久瀬わふでわふわふしている間にコミケ78終了。
普段ならすぐに新幹線に乗って兵庫の山奥へ帰っていくあんちだが、翌日「あんちの2人と遊びたい!」という奇特な朝呼さんと3人で名古屋のビジネスホテル泊まることになっていた為名古屋で下車。ホテルでは、コミケに行けなかった朝呼さんにみやげ話とみやげ同人誌をお渡しするべく藤沢の部屋に集まった。普段なら自分とこの本を最後にお見せするところ、今回最後に出すのはもちろん我らが「久瀬わふ」だ。おいしいものは最後まで取っておく派のあんちだった。
藤沢 『これがお隣やったサークルさんの合同本です』
朝呼さん 『すごい綺麗な絵ですねー』
みかん 『ええ、しかも朝呼さんの絵みたいにエロい絵も描かれるんですよ』
朝呼さん 『なにー。(私の絵は)エロくないですって』
みかん 『なんか皆で仲良く作られてる感があっていいですよね♪でもうちって基本Keyでやってきてる
のにAIRどころかKey関連サークルさんの知り合いって皆無に等しいんですよね、今更ですけど』
朝呼さん 『それはうちも一緒ですよ〜』
絵が下手だったり話が面白くないせいか、あんちにはKeyで描かれる知り合いが悲しいことにほとんどいない。これもあんちを知る方々の中では有名な話(?)だった。
そしてエロ本担当藤沢のセングラエロ本やメイドさん健全本、非エロ本担当みかんの「MYKONOS」様発行のAIR本などをお渡しする。
藤沢 『で、これがうちの拙い本です』
朝呼さん 『またそんな事言うー。おおー、表紙フルカラーじゃないですかー!』
みかん 『2001年に出した木漏れ日の中でから一貫して単色(知り合いに彩色して頂いた物除く)やった
んで9年ぶりです。正直フルカラーにしたら目立って売れると思ってたんですが、いつも通り
片手で数えられるぐらいしか売れませんでしたよ。やっぱダメか!って感じでしたね♪』
朝呼さん 『片手でですか?!ん〜。なんでですかね〜。あんちさんの本は以前から拝見させてもらって
ますけど、小説は良いお話ばっかりですし4コマはいつも爆笑させてもらってるんですよ?売れ
ない理由が分かりません』
藤沢 『小説が入ってるからじゃね?文読みたがる人も少ないし』
みかん 『いや、単純に僕の絵が万年ド下手なのと萌え絵じゃないからですよ』
過去3回のコミケ(76・77・78)の新刊の売れ数はなんといずれも5冊以下と、片手で数えられるものだった。コミックマーケットにサークル参加された事のある方なら、いかにあんちくりぃぱぁというサークルが弱小かという事がお分かり頂けたかと思います。
そんな激弱小サークルの本を絶賛される朝呼さんは、まさに天然記念人物。文部科学大臣に人間国宝
として指定して頂きたいと思えるほどの方だった。
そしてついにこの時がやってきた。
碇ゲンド○ 『約束の時が来た。さあ、行こう。おまえが帰るべきAGOへ』
というやつだろうか。藤沢もみかんも、これを出すのが俺達に課せられた最後の仕事といった感じでウズウズしていた。今日の日はこの時の為にあったと言っても過言ではないだろう。できるうる限りポーカーフェイスで出すのがギャップを演出できて望ましいのだが、久瀬わふを前にして2人とも素の顔でいる事は不可能だった。
藤沢 『お待たせ致しました』
みかん 『本日のメインディッシュでございます』
朝呼さん 『これって…?!』
藤沢 『東映Kanon本の久瀬わふたーです』
朝呼さん 『AGO!!!』
そう、東映版Kanon・祐一で一世を風靡したあのアゴアニメ(通称:アゴニメ)である。東映版タイトル風に言うと「TVアゴニメーションKanon」である。当時あんちも多大な影響を受け、マグネットでAGO着脱可能な合体色紙を作ってしまったあのアゴだ。↓
バスターマシン壱号
パイロット(タカヤノリコ) |
 |
バスターマシン弐号
パイロット(オオタカズミ) |
 |
ガンバスター
パイロット(タカヤノリコ)
(オオタカズミ) |

 |
そして久瀬わふを読み出した3人。
そこかしこの台詞で爆笑し「これは…やばい」「笑い過ぎて苦しい…」などと言いあいながら、気がつけば久瀬わふだけで1時間以上が過ぎていた。
もちろん楽しませて頂いたサークル様へのアフターケア(?)も忘れない。

16日は3人でカラオケやショッピングをし大いに名古屋を楽しみました。
そしてあんちの2人は近鉄特急とJR特急を乗り継いで兵庫の山奥へ帰って行く。約5時間かけて…。 |
|
|
本サイトではフレームを使用しております。上部にメインメニューが表示されていない場合は、こちらより再入場をお願い致します。 |
|