●2007/04/08 ●ネオ・ヴェネツィアに行ってきました 3泊目 ●ハイライフプラザいたばし |
薄っぺらい財布にムチを打ち、あんちの2人は先月に続き今月も静岡県に住むサークル「こっこONE番屋」の歌姫さんの高級アパートに泊めてもらうべく新幹線で兵庫県から静岡県に向かった。
アパートの部屋に入ると突然イベントが勃発した。
歌姫 『みかんちゃんお誕生日おめでとーっ』
みかん 『マジっすか?!』
いやっほう!とばかりにみかんが誕生日プレゼントを受け取る。5人以上もいる我々の同人仲間内ではお誕生日会が密かに企てられていていきなり始まる事があるのだ。もちろん誕生日を迎える本人に予告はないのでいわゆるゲリラ的お誕生日会なのだ。回を重ねるごとに祝われる人のド肝を抜いて楽しむのが目的になってしまったらしく、本来の趣旨から離れてしまっているように見えたり見えなかったり。
以前にあった凝ったものだと、藤沢の誕生日を祝うべくみかんと創作同人サークル「Neo
Happy」の伊吹氏が組んだ企画がある。流れとしては、
1.友人の結婚式に出席し、藤沢とみかんの2人で帰る途中ガストに寄る。
2.いつものゲリラ的とは趣向を変え、あえてみかんがコーヒーを飲みながら
みかん 『今日は彼の結婚式と同時に藤沢さんの誕生日ですよね。実はプレゼントを既に用意して
ここの店員さんに頼んで取りおいてもらってるんですよ。取ってきますんでいいって言う
まで後ろ見ないで下さいね』
と告げ一時退席。
3.突然こんな所に現れるはずがない遠方に住む伊吹氏がプレゼントに飾り付けるリボンを体に巻いて
伊吹 『お誕生日おめでとうーっ!俺がプレゼントです♪』
と言ってケーキを持って現れる。
笑いながら「あーなんかあると思ったらこうきたか!」と藤沢。隣席のお客様には「何あれーっ!」みたいな感じで笑われてしまいましたが、笑ってもらう事が嬉しい私たちとしては嬉しい限りでした。はたから見るとみかんと伊吹氏2人揃ってただのアホなのですが…。また、みかんがあらかじめ店員さんに根回ししていたので、普通持ち込み出来るはずもないデコレーションケーキを伊吹氏が難なく持ち込んでこれたという寸法だ。もちろん仲間内ではお馴染みの、祝われる人が以前発行した同人誌で描いた絵を真似てプレートにチョコで描くという趣向も忘れない。

↑あんちくりぃぱぁ初の同人誌の裏表紙に描かれた文字担当藤沢による数少ないイラスト
通称:降ろして下さい

↑作:伊吹氏による「降ろして下さい」

↑ついでにサークル「Neo Happy」(伊吹氏)発行の同人誌
通称:ロリ本

↑ついでに伊吹氏の誕生日にあんちが贈ったケーキ
作:みかんのたかおによる「ロリ本」
この日もこんなノリで歌姫さんから贈られたのは「まぁ社長目覚まし時計」!まぁ!そしてここに来るまで怪しく思っていた藤沢のカバンからはみ出していた怪しい箱。まさかとは思っていたが「それじゃあ俺も」とやはり出てきた怪しい箱。プレゼントにもネタが仕込まれている事が多々ある為いやな予感しつつ開けてみると「ARIAグッズ多数」&何故かエヴァンゲリオンの切手シート!意外にもきっついネタが無かったのでほっとした。早速ARIAグッズ多数に入っていたARIA手提げカバンを明日のイベントにぶら下げて行こうと出したままにした。
今このイベント日誌を読んでおられる方ならご存知の通り、あんちくりぃぱぁはソフトハウスkeyのゲームソフトで飽きもせず同人誌を描き続けてきた訳ですが、数年前からARIAに魅了されていたあんちはいつの日かARIA本を描いてみたいと密かに思っておりました。そこで予告無しにARIA本を描き、一般参加(買い手)として来たと見せかけ歌姫さんを驚かせる趣向を考えたのです。まさかKey作品でばかり同人誌を描いていたサークルがサークルスペースを確保(イベント申し込み)せずいきなりARIA本持参で現れるとは絶対に思わないだろう、と。
歌姫さんはイベント前日まで原稿が完成していないのが常と言っていいほどなのだが、思っていた通り夕食から戻った後テーブルに画材を広げ始めた。
歌姫 『さぁ、俺は今から原稿描かななー』
藤沢 『そうそう俺らも』
みかん 『原稿描かななー』
歌姫 『えっ、マジで?!うわ、ほんまに描いてきとるし…。で、どこで売るねん?』
藤沢・みかん 『歌姫さんのスペース』
みかん 『1冊しか本のないサークルに花を添えて寂しいこっこスペースを盛り上げようという訳ですよ』
藤沢 『俺たちにとって悪い話じゃないでしょう?』
歌姫 『俺にとっては悪い話じゃ』
イベント当日、こっこONE番屋とあんちくりぃぱぁは毎度の事ではあるがコピー本の製本が出来ていない為、会場入りしてから紙折→ホチキス留めをする必要があった。
歌姫 『サークルチケット2枚しかあらへんぞ?どっちが並ぶんや?』
藤沢 『え?決まってるじゃないですか。2枚あるんですから』
みかん 『僕らがチケットで入って歌姫さんが一般で並ぶ』
歌姫 『お前ら…2人仲良く一般で並べ』
藤沢・みかん 『ええーっ』
灯里よろしく2人で叫ぶ。
会場入りして作業するにも作業スペースが無く、仕方ないので会場入口前ロビーの机に原稿を広げ作業を始めた。入場時間の11:00が近づくにつれ入口前ロビーに一般さんの集まりができてきた。普通会場に入って自分のスペースで作業するものなので、「なんだコイツら?」と一般さんにはかなり怪しく思われていただろう。
一般入場開始から10分以上経っても製本が一向に終わる気配の無いあんち。そうこうしていると会場内のBGMがARIAのエンディング曲になった。
藤沢 『あ、エンディングや』
みかん 『手のひらにそっとのせた〜♪って、終わってるし!僕らまだ始まってないんですけどっ?!』
開始40分後の11:40頃ようやく紙を折る作業だけ済ませ入場する。
打ち合わせ通りこっこONE番屋スペースは真ん中を境にして半分完全に空きスペースになっていた。自分たちで取ったスペースでもないのに嬉しそうに設営に取り掛かる。
ところで今日のイベントはあんちくりぃぱぁにとってかなり興味深いイベントなのです。
それは「ジャンル効果」についてです。
これまでゲーム「AIR」を中心に同人誌を描き続けてきた訳ですが、そのAIRも2000年の発売から早6年。一般的に言われるジャンル効果というのが売れ行きに関係するのであれば、今日のイベントでは普段以上売れる計算になる。
ちなみにあんちは自他とも認める激弱小サークルで、これまでのデータから1回のイベントで平均2冊ぐらいしか売れていないことが明らかになっている。実際は10冊以上売れることが多いのだが、ここでは1回のイベントで数種販売している中の1種類の本の最高売れ数を表す。(ただしコミケの売れ数を除く)
同人誌即売会でいう所のジャンル効果、つまり古いジャンルで本を描くと実力派の方が描いても売れにくく、旬で今流行のジャンルで描くと比較的売れやすいというもの。先月、サークルA.E.D様とイベント帰りに昼食を取っていたときの会話でA.E.Dの女屋さんに「あんちは今でもAIRが好きなんでジャンル効果が相当弱い事を承知の上で描いてますが、もしうちがジャンル効果のある流行ものを描いたら2冊以上売れるんでしょうか?」とお聞きすると「絶対売れますよ。駆け出しでも10冊以上は売れるんじゃないですかね?」というお答え。
今回のイベントでのあんち的見所。それは、
ジャンル効果は存在するのか? ドォォォォォン!!!
です。
存在しないならいつも通り2冊、存在するなら2冊以上若しくはバカ売れすることになるハズ。
ただ、あんちくりぃぱぁでは以前から「本の売れ数よりご感想を頂ける数が大事」と考え活動してきたので普段は楽しければ売れ数などどうでもいいと思っている。イベント日誌では何度も書いてきて「またかよ!」と思われる方も多々いらっしゃる事と思いますが、もうそこには本が売れる売れないなどの概念はない。参加されているサークル様、一般参加者様、主催様が楽しく感じてくれさえすればあんちの本など極論1冊も売れなくていいのだ。
今日は藤沢がホチキスで製本・みかんが設営を続ける。まだ製本に必死で値札を付けていなかった。
お客様 『これ下さい』
藤沢 『ありがとうございます!』
お客様 『いくらですか?』
藤沢 『(みかんに向かって)いくら?』
みかん 『(歌姫さんに向かって)いくら?』
歌姫 『知らんわ!』
結局、設営がまだ終わっていないというのにいきなり2冊以上売れる。結論。
ジャンル効果は確かに存在した! ドォォォォォン!!!
早くも謎が解けてしまったので依頼して頂いたスケブを描いたりダベったりしながらまったりしていた。すると歌姫さんがあんちのARIA本片手に何やら難しい顔をしている。
歌姫 『お前、このコマ「ほ」が「ま」になってるんはネタか?』
みかん 『へ?…NOーーーーーっ!「ぽとり」のつもりが「まとり」になってるし!』
ARIAファンならご存知、藍華の髪が燃えた後灯里がハサミを入れてもじゃりを切り落とすシーンを4コマに使っていたところ、擬音の「ぽとり」の「ぽ」の上が突き抜けて「ま」になっていたのだ。厳密には「ま」とも読めない。
みかん 『初めまして。サークル「まとり」のみかんのたかおと申します。今後とも宜しくお願い致します
…って修正液どこ?修正液ーっ!』
藤沢 『えっ、全部直すの?!』
結局最初に売れてしまった5冊前後は「まとり」として世に送り出してしまったことに。
そうこうしているうちに15:00になりイベント終了。その後色々な品物が貰えると言うじゃんけん大会が始まったので大人しく参加する事にした。が、じゃんけんしながらみかんは虎視眈々と狙っている事があった。壁際にホワイトボードが置いてあり、好きな絵を描いていいようになっていたので、皆がじゃんけんに必死になっている間に人知れずアホな絵を書き込んでしまおうと目論んでいたのだ。じゃんけん大会も終盤に差し掛かった頃、
みかん 『キュピーン!(←目が光る音)』
すかさずホワイトボード近くに滑り込み、ARIAと全然関係のないドラゴンボールの孫悟空(スーパーサイヤ人ver)を描き始める。一気に描き上げ一瞬後ろを振り向く。まだ皆じゃんけんに必死でこちらに気付いてる方はほとんどいない。ここぞとばかりに悟空の後ろに灯里を描きセリフを書き込む。
灯里 『あーっ、あれ誰だろー?素敵〜〜〜』
言わずと知れた『あーっ、あれ何だろー?素敵〜〜〜』のつもりで描いたのだが一体何人のARIAファンが気付いてくれるのだろうか?などと思いつつ会場を後にした。
そしてあんちの2人は兵庫の山奥へ帰って行く…ハズがまたしても先月に続き歌姫さんのお宅に転がり込んでもう1泊して帰るあんちの2人だった。 |
●2007/01/21 ●Comic Treasure9 ●インテックス大阪 |
2001年12月30日に開催されたコミックマーケット61から70まで、気がつけばもう5年もの間連続でサークル参加していましたが、とうとうこの度2006年度の冬コミで落選してしまいました。しかし冬コミ落選したからといって何も出さないでいると、本当に同人界において存在感が風の前の塵の如く消え去ってしまいそうなので、これまで参加したことのなかったコミックトレジャーに冬コミ代わりに参加することとなった。
今日は珍しく何の落ち度もなく2人共大阪まで来る事が出来た。あんちにとってこれはなかなか珍しい事で、大抵はみかんが特急電車に乗り遅れて1時間以上遅れたり、みかんが原稿を家に忘れてきたり、あとみかんが肝心な同人誌自体を何種類か持ってくるのを忘れたりするからだ。一見するとヘマしてるのがみかんばかりで「おいおい、イベントレビューでウケ狙ってんの?いやしいヤツめ」と思われた方も多々いらっしゃることと思いますが、実際ヘマするのは決まってみかんなので特に狙っているわけではない。
いつもとは比べ物にならないぐらいスムーズに会場に近づいていた為、余裕こいて弁天町で朝マックしながら2人でだべっていたら思ったより時間が経ってしまったらしく、結局サークル入場締め切り10時ぎりぎりになってしまい最後は走るハメに。
何とか問題なく会場に到着する事が出来き設営準備をしていたら、問題なく会場に着く事が出来なかった人物からメールが届く。福山からやってきて今ここにいるはずだったさすらいの同人作家、その名は廊下窓。同人サークル「廊下航空」のメンバーだ。今日は地元のサークル様方とやってくるとの事。グループでやって来る事から朝からあんち内では「廊下窓グループ」と呼んでいた。今をときめく日興コーディアルグループのノリだ。しかしその廊下窓グループからは大阪方面行き電車に乗っていた時から雲行きの怪しいメールが届いていた。
廊下Mail 「大阪へ向かってるのですが、乗る路線間違ったぽくてマイナー駅で降ろされちゃいました。
和気駅って何よ何なのよ!」
みかん 「何なのよって…。なんか今、和気駅いるらしいっすよ。大丈夫か廊下窓グループ…」
藤沢 「和気?!今の時点で和気やったら完全にサークル入場は間に合わへんな」
この時我々は間もなく大阪到着といったところでしたが、彼らはまだ姫路と岡山の間にいたのだ。和気駅って何よ何なのよ!のフレーズがあんちのツボにハマったらしく、心配して乗り換え案内メールを書く時間も惜しんで2人して爆笑してしまっていた。
準備を進めながら時々お助けメールを送っていたら、イベント開始前のアナウンスが始まった。…が、この館内放送が何やら普通と違い、アメリカ横断ウルトラクイズのテーマにのって「同人誌を売りたいかー!」といった感じでパロっていた。お隣のサークル様に「僕らトレジャー初参加なんですけど、開始前の館内放送っていつもこんな感じなんですか?」とお伺いした所「いつもこんな感じですね」との事。
スタッフ様 「同人誌を売りたいかー!」
サークル 「……(シ〜ン)」
まさにこんな感じだった。
どうやら「おーっ!」といったおたけびが多くのサークルスペースから帰って来る事を狙っているようなのだが、これが悲しいぐらいにすべっていたのだ。素敵すぎる。
みかん 「おお〜?!見事にすべってますね。すべるのもいつもの事なんですか?」
お隣様 「いつもですね…」
何だか不憫に思えてきたのでそれ以上ツッコまないようにした。
11時、ただいまより開場!のアナウンスも何だか狙っている節があったがやはりすべってるぽかったので大人な態度でツッコミスルー。
よく見ると数は少ないとはいえコミケよろしく企業ブースまであった。主催者様側の意気込みが感じられた。そんな事を考えていると、早速毎度の違和感があんちを襲う。
みかん 「なんか、僕らのスペースって明らかにKEY系の集まりから外れてません?」
藤沢 「確かに…」
今回みかんの不手際でサークル申し込みがギリギリになった為イラストが全く無く、サークルカットは文字だけで
毎度の小説と4コマです
としか書いていなかった。
何のジャンルを置いてるかさっぱり分からない、サークルカットとしてはやってはいけない最低のカットだった。
ただ配置希望でKEY系を選択していたので大丈夫と踏んでいたのだが、両隣さんの出品物にKEY系作品はほとんど見当たらない。
どうやらあんちは完璧にサークルとしては失敗してしまっていたらしい。
その後、様々なイベント主催様と密接な関係を持つ影の仕掛け人・未来様が遊びに来て下さったので、なんか希望スペースから微妙に外れている旨お話すると
未来様 「トレジャー、配置適当だから」
謎は全て解けた。
あんちくりぃぱぁは弱小マイナーサークルなので基本的にお客様はいらっしゃらない。相変わらず2人で話し込んでまったりとしていた。そして12時を過ぎた頃、大阪まで2回の乗換えで来れたところ4回も乗り換えるハメになった廊下窓グループが現れた。と思ったらグループなのに1人しか見当たらない。どうやら他の方々が都合で来れなくなったようだ。
先のお話のようにあんちは弱小で基本的にお客様はいらっしゃらないので、あんちは藤沢に任せ真後ろに位置する廊下航空スペースの売り子をしにみかんが乱入する。見ると全ての本の値札に「無料」の文字。廊下さんは我々の知り合いサークル様の中でも3本の指に入るスゴ腕の持ち主。芸術的な作風で読む者を魅了する、はっきり言って同人のそれを逸脱してると言っても過言ではない。
みかん 「ミスター廊下、本無料配布してますよ…」
藤沢 「げっ、あのレベルの本が無料やったらウチの本は1000円払って貰ってもらわな釣り合わんで」
みかん 「1000円貰えてもいらんって言われそうで怖いんスけど」
ふと気がつくと目の前に微笑みの貴公子ことクーロン半島さんが立っていた。
藤沢・みかん 「ロン様!」
微笑みを称えながらお土産らしいきらりんレボリューションのグッズがスペースに並ぶ。といってもシャーペンだけなのだが、丁度みかんの同人活動用フルーツバスケットのシャーペンが壊れかけていた為ありがたく頂く事となった。新しい方も少女漫画が原作とは…。ナー!
しばらくすると遠方から一般参加でいらっしゃった佑さんがひと気の無いあんちスペースに遊びに来て下さいました。コミケで何度もうちのような弱小サークルにチェックまで付けて来て下さる奇特な方で、滅多に人の訪れないあんちとしては嬉しい事この上なかった。そしてイベント終盤には佑さんもあんちスペースに入って、真後ろのミスター廊下と合わせて4人でだべりながらまったり過ごしていた。
程なくしてミスター廊下と佑さんとみかんの3人で会場をうろうろする事になり、藤沢にスペースを任せて出かける事になった。ミスター廊下が今をときめく涼宮ハルヒの憂鬱のキャラデザインの方のサークルを見に行きたいというのがきっかけだったのだが、行ってみると既にテーブルに椅子がのせてあった。訪れるのが遅すぎたらしい。ついでにKEY関連スタッフのサークルに行ってみると2人の男の方が座っていた。その男性2人を見ながら
廊下さん 「あそこの人がみらくる☆みきぽん、こっちが樋上いたる」
佑・みかん 「ええっ?!」
どうやら2人ともあんちがイベント参加控えていた間に性転換していたらしい。
間もなくイベントも終了といった頃、去年の12月に飛び入り参加した京都のオールジャンルイベントで出会ったKEYやラグナロクで活動されている同人サークル「夢屋」の城池慎さんが遊びに来て下さいました。関西圏で嬉しそうにいまだにKEYで同人誌を描き続けるあんちとしては、同じ関西圏でしかもKEYで描いておられる作家さんがいらっしゃった事に驚きでした。本当はこちらから行かないといけなかったのに大変失礼な事をしてしまいお詫びを申し上げる。
そうこうしている間にイベント終了。帰りに会場入り口付近でやっていたメイドさんのコスプレ嬢による無料給仕サービスがあったのでコーヒーを貰おうと嬉しそうに並びながら声をかける。
みかん 「お茶でも紅茶でも何でも貰えるらしいですよ」
藤沢 「偽メイドからの施しは受けん!」
どうやら彼は本物のようだ。
フリフリミニスカの明らかにヲタウケ専用偽メイド(昨今流行っているメイド喫茶や同人イベントで見られるコスプレなど)というものはみかんのようなメイドさんをそんなに知らない人間でも分かる。メイドの花形・パーラーメイド、そもそもパーラーメイドという言葉すら知らないヲタクさんにとっては偽メイドでも「萌え〜」で済ませられるのだろうが、普段お客様の前に現れない舞台裏で活躍するハウスメイドやキッチンメイド、スカラリーメイドといった、ここでは挙げきれないほどの種類や役目・時代背景を研究し尽くしている藤沢にとってみれば見るのも耐え難いのだろう。
藤沢は一見するとただのセングラヲタクだが、メイドとセングラを語らせれば2日間はしゃべり続けられるほど詳しいというのは仲間内では有名な話。
佑さんに帰りの時間が遅くなっても大丈夫との確認を取っていた為佑さんもお誘いし、あんちの2人・佑さん・廊下さん・クーロンさんの5人で食事をしに梅田にくりだす事となった。
LOFT付近をうろうろする怪しい5人組。だべりながらうろうろしていた所、誰とも無く1つの自動販売機の前で足を止める。そこには最近の不祥事で間もなく販売中止になる事が予想されていた不二家のピーチネクターが入っていた。これまた誰とも無く小銭を投入しだし、気がつけば全員ピーチネクター片手に5人で集合記念写真を撮っていた。もちろん道行く人の視線など気にしない。私達立派なヲタクですから。
食事するお店を探しまた歩き出す。結局廊下さんの懐がピンチとのことで、調節できるよう回転寿司になった。会計時になってよく見ると…
みかん 「…って、懐ピンチの廊下さん皿一番多いし!」
その後電車待ちの為、大阪駅前ヨドバシカメラ内ホビーショップのフィギュアコーナーに赴くヲタ5人。皆思い思いに所狭しと並ぶフィギュア達を眺めながら歩く。
藤沢 「おお、『To Heart 2』の笹森花梨フィギュアだ。可愛い!」
佑さん 「その娘、一番人気ないんですよね。東鳩2じゃ『いらない黄色い頭
の娘』って言われてますよ」
藤沢 「俺の好きになるキャラって、どの作品でも人気ないのな」
そしてとうとうと言うか見つけるべくして見つけたと言うか、それは突然我々の目の前に現れた。漫画・ARIAにでてくる「藍華・S・グランチェスタ」の6分の1フィギュアだ。以前からそれを欲しがっていた藤沢、藍華フィギュアを目の前にし
藤沢 「…もう、君の事は忘れていたのだが…それでも、俺のどこかに君への愛が眠っていたようだ。
…どうやら眠れる獅子を起こしてしまったようだね」
みかん 「我慢してたら健康に悪いっすよ。6体(灯里・藍華・アリス・アリシア・晃・アテナ)揃えても有り
余る金あるんですから。あ、7体か。(水の4大妖精 → ISOZAKI
COMPANY のプリマ)」
佑さん 「買わずに後悔するより、買って後悔しましょう!」
皆に煽りまくられながらもなんとか買うのを思いとどまった藤沢。楽しくフィギュアを眺めに来たハズがますますフラストレーションが溜まることとなった。
電車の時間も近づいてきたので大阪駅へ向かい皆それぞれの家路についた。
そしてあんちの2人は兵庫の山奥へ帰って行く。約3時間半かけて…。 |
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