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●2007/04/08  ●ネオ・ヴェネツィアに行ってきました 3泊目  ●ハイライフプラザいたばし
 薄っぺらい財布にムチを打ち、あんちの2人は先月に続き今月も静岡県に住むサークル「こっこONE番屋」の歌姫さんの高級アパートに泊めてもらうべく新幹線で兵庫県から静岡県に向かった。

アパートの部屋に入ると突然イベントが勃発した。



歌姫 『みかんちゃんお誕生日おめでとーっ』
みかん 『マジっすか?!』



 いやっほう!とばかりにみかんが誕生日プレゼントを受け取る。5人以上もいる我々の同人仲間内ではお誕生日会が密かに企てられていていきなり始まる事があるのだ。もちろん誕生日を迎える本人に予告はないのでいわゆるゲリラ的お誕生日会なのだ。回を重ねるごとに祝われる人のド肝を抜いて楽しむのが目的になってしまったらしく、本来の趣旨から離れてしまっているように見えたり見えなかったり。

 以前にあった凝ったものだと、藤沢の誕生日を祝うべくみかんと創作同人サークル「Neo Happy」の伊吹氏が組んだ企画がある。流れとしては、



1.友人の結婚式に出席し、藤沢とみかんの2人で帰る途中ガストに寄る。

2.いつものゲリラ的とは趣向を変え、あえてみかんがコーヒーを飲みながら
  みかん 『今日は彼の結婚式と同時に藤沢さんの誕生日ですよね。実はプレゼントを既に用意して
        ここの店員さんに頼んで取りおいてもらってるんですよ。取ってきますんでいいって言う
        まで後ろ見ないで下さいね』
  と告げ一時退席。

3.突然こんな所に現れるはずがない遠方に住む伊吹氏がプレゼントに飾り付けるリボンを体に巻いて
  伊吹 『お誕生日おめでとうーっ!俺がプレゼントです♪』
  と言ってケーキを持って現れる。



笑いながら「あーなんかあると思ったらこうきたか!」と藤沢。隣席のお客様には「何あれーっ!」みたいな感じで笑われてしまいましたが、笑ってもらう事が嬉しい私たちとしては嬉しい限りでした。はたから見るとみかんと伊吹氏2人揃ってただのアホなのですが…。また、みかんがあらかじめ店員さんに根回ししていたので、普通持ち込み出来るはずもないデコレーションケーキを伊吹氏が難なく持ち込んでこれたという寸法だ。もちろん仲間内ではお馴染みの、祝われる人が以前発行した同人誌で描いた絵を真似てプレートにチョコで描くという趣向も忘れない。

↑あんちくりぃぱぁ初の同人誌の裏表紙に描かれた文字担当藤沢による数少ないイラスト
通称:降ろして下さい

↑作:伊吹氏による「降ろして下さい」

↑ついでにサークル「Neo Happy」(伊吹氏)発行の同人誌
通称:ロリ本

↑ついでに伊吹氏の誕生日にあんちが贈ったケーキ
作:みかんのたかおによる「ロリ本」

 この日もこんなノリで歌姫さんから贈られたのは「まぁ社長目覚まし時計」!まぁ!そしてここに来るまで怪しく思っていた藤沢のカバンからはみ出していた怪しい箱。まさかとは思っていたが「それじゃあ俺も」とやはり出てきた怪しい箱。プレゼントにもネタが仕込まれている事が多々ある為いやな予感しつつ開けてみると「ARIAグッズ多数」&何故かエヴァンゲリオンの切手シート!意外にもきっついネタが無かったのでほっとした。早速ARIAグッズ多数に入っていたARIA手提げカバンを明日のイベントにぶら下げて行こうと出したままにした。



 今このイベント日誌を読んでおられる方ならご存知の通り、あんちくりぃぱぁはソフトハウスkeyのゲームソフトで飽きもせず同人誌を描き続けてきた訳ですが、数年前からARIAに魅了されていたあんちはいつの日かARIA本を描いてみたいと密かに思っておりました。そこで予告無しにARIA本を描き、一般参加(買い手)として来たと見せかけ歌姫さんを驚かせる趣向を考えたのです。まさかKey作品でばかり同人誌を描いていたサークルがサークルスペースを確保(イベント申し込み)せずいきなりARIA本持参で現れるとは絶対に思わないだろう、と。

 歌姫さんはイベント前日まで原稿が完成していないのが常と言っていいほどなのだが、思っていた通り夕食から戻った後テーブルに画材を広げ始めた。



歌姫 『さぁ、俺は今から原稿描かななー』
藤沢 『そうそう俺らも』
みかん 『原稿描かななー』
歌姫 『えっ、マジで?!うわ、ほんまに描いてきとるし…。で、どこで売るねん?』
藤沢・みかん 『歌姫さんのスペース』
みかん 『1冊しか本のないサークルに花を添えて寂しいこっこスペースを盛り上げようという訳ですよ』
藤沢 『俺たちにとって悪い話じゃないでしょう?』
歌姫 『俺にとっては悪い話じゃ』



 イベント当日、こっこONE番屋とあんちくりぃぱぁは毎度の事ではあるがコピー本の製本が出来ていない為、会場入りしてから紙折→ホチキス留めをする必要があった。



歌姫 『サークルチケット2枚しかあらへんぞ?どっちが並ぶんや?』
藤沢 『え?決まってるじゃないですか。2枚あるんですから』
みかん 『僕らがチケットで入って歌姫さんが一般で並ぶ』
歌姫 『お前ら…2人仲良く一般で並べ』
藤沢・みかん 『ええーっ』



灯里よろしく2人で叫ぶ。
 会場入りして作業するにも作業スペースが無く、仕方ないので会場入口前ロビーの机に原稿を広げ作業を始めた。入場時間の11:00が近づくにつれ入口前ロビーに一般さんの集まりができてきた。普通会場に入って自分のスペースで作業するものなので、「なんだコイツら?」と一般さんにはかなり怪しく思われていただろう。
 一般入場開始から10分以上経っても製本が一向に終わる気配の無いあんち。そうこうしていると会場内のBGMがARIAのエンディング曲になった。



藤沢 『あ、エンディングや』
みかん 『手のひらにそっとのせた〜♪って、終わってるし!僕らまだ始まってないんですけどっ?!』



開始40分後の11:40頃ようやく紙を折る作業だけ済ませ入場する。
 打ち合わせ通りこっこONE番屋スペースは真ん中を境にして半分完全に空きスペースになっていた。自分たちで取ったスペースでもないのに嬉しそうに設営に取り掛かる。

ところで今日のイベントはあんちくりぃぱぁにとってかなり興味深いイベントなのです。
それは「ジャンル効果」についてです。
これまでゲーム「AIR」を中心に同人誌を描き続けてきた訳ですが、そのAIRも2000年の発売から早6年。一般的に言われるジャンル効果というのが売れ行きに関係するのであれば、今日のイベントでは普段以上売れる計算になる。

ちなみにあんちは自他とも認める激弱小サークルで、これまでのデータから1回のイベントで平均2冊ぐらいしか売れていないことが明らかになっている。実際は10冊以上売れることが多いのだが、ここでは1回のイベントで数種販売している中の1種類の本の最高売れ数を表す。(ただしコミケの売れ数を除く)

同人誌即売会でいう所のジャンル効果、つまり古いジャンルで本を描くと実力派の方が描いても売れにくく、旬で今流行のジャンルで描くと比較的売れやすいというもの。先月、サークルA.E.D様とイベント帰りに昼食を取っていたときの会話でA.E.Dの女屋さんに「あんちは今でもAIRが好きなんでジャンル効果が相当弱い事を承知の上で描いてますが、もしうちがジャンル効果のある流行ものを描いたら2冊以上売れるんでしょうか?」とお聞きすると「絶対売れますよ。駆け出しでも10冊以上は売れるんじゃないですかね?」というお答え。
今回のイベントでのあんち的見所。それは、



ジャンル効果は存在するのか?  ドォォォォォン!!!




です。
存在しないならいつも通り2冊、存在するなら2冊以上若しくはバカ売れすることになるハズ。

ただ、あんちくりぃぱぁでは以前から「本の売れ数よりご感想を頂ける数が大事」と考え活動してきたので普段は楽しければ売れ数などどうでもいいと思っている。イベント日誌では何度も書いてきて「またかよ!」と思われる方も多々いらっしゃる事と思いますが、もうそこには本が売れる売れないなどの概念はない。参加されているサークル様、一般参加者様、主催様が楽しく感じてくれさえすればあんちの本など極論1冊も売れなくていいのだ。



 今日は藤沢がホチキスで製本・みかんが設営を続ける。まだ製本に必死で値札を付けていなかった。



お客様 『これ下さい』
藤沢 『ありがとうございます!』
お客様 『いくらですか?』
藤沢 『(みかんに向かって)いくら?』
みかん 『(歌姫さんに向かって)いくら?』
歌姫 『知らんわ!』



結局、設営がまだ終わっていないというのにいきなり2冊以上売れる。結論。



ジャンル効果は確かに存在した!  ドォォォォォン!!!




 早くも謎が解けてしまったので依頼して頂いたスケブを描いたりダベったりしながらまったりしていた。すると歌姫さんがあんちのARIA本片手に何やら難しい顔をしている。



歌姫 『お前、このコマ「ほ」が「ま」になってるんはネタか?』
みかん 『へ?…NOーーーーーっ!「ぽとり」のつもりが「まとり」になってるし!』



ARIAファンならご存知、藍華の髪が燃えた後灯里がハサミを入れてもじゃりを切り落とすシーンを4コマに使っていたところ、擬音の「ぽとり」の「ぽ」の上が突き抜けて「ま」になっていたのだ。厳密には「ま」とも読めない。



みかん 『初めまして。サークル「まとり」のみかんのたかおと申します。今後とも宜しくお願い致します
      …って修正液どこ?修正液ーっ!』
藤沢 『えっ、全部直すの?!』



結局最初に売れてしまった5冊前後は「まとり」として世に送り出してしまったことに。



 そうこうしているうちに15:00になりイベント終了。その後色々な品物が貰えると言うじゃんけん大会が始まったので大人しく参加する事にした。が、じゃんけんしながらみかんは虎視眈々と狙っている事があった。壁際にホワイトボードが置いてあり、好きな絵を描いていいようになっていたので、皆がじゃんけんに必死になっている間に人知れずアホな絵を書き込んでしまおうと目論んでいたのだ。じゃんけん大会も終盤に差し掛かった頃、

みかん 『キュピーン!(←目が光る音)』

すかさずホワイトボード近くに滑り込み、ARIAと全然関係のないドラゴンボールの孫悟空(スーパーサイヤ人ver)を描き始める。一気に描き上げ一瞬後ろを振り向く。まだ皆じゃんけんに必死でこちらに気付いてる方はほとんどいない。ここぞとばかりに悟空の後ろに灯里を描きセリフを書き込む。



灯里 『あーっ、あれ誰だろー?素敵〜〜〜』



言わずと知れた『あーっ、あれ何だろー?素敵〜〜〜』のつもりで描いたのだが一体何人のARIAファンが気付いてくれるのだろうか?などと思いつつ会場を後にした。

 そしてあんちの2人は兵庫の山奥へ帰って行く…ハズがまたしても先月に続き歌姫さんのお宅に転がり込んでもう1泊して帰るあんちの2人だった。
●2007/03/21  ●ミラクルレインボー6  ●東京都立産業貿易センター
 とうとうやってきた。激弱小ピコ手サークル「あんちくりぃぱぁ」が最も萌える…否、燃えるイベント。サークル・一般共に不安になる小規模イベントだ。しかも今回の小規模ぶりは尋常ではない。


サークル数、怒涛の5!  ドォォォォォン!!!


key系同人サークルを始めて早6年、かつてこれ程までに興奮するイベントがあっただろうか?
いやない。(倒置法)

そう、何を隠そうあんちくりぃぱぁはサークル数の少ない誰もが「かんべんしてくれよー…」と思うようなイベントの方が興奮するのだ。これまでの経験上、サークル数と一般参加者様が多く誰もがヤル気満々なイベントというのは最初から盛り上がるのが分かりきっていて、ほうっておいてもホリエモンで言う所の「想定の範囲内」になる事になる、即ち結果が見えてしまいある意味つまらないからだ。

しかしそうでない今回のようなイベントだと過去参加してきたイベントのように「どうやって面白イベントに変貌させよう?」といった楽しみが出てきてDBの悟空でなくともワクワクしてしまう訳です。普通ならこの時点で諦めて萎えてしまうところだろうが、こういったイベントだからこそ逆に盛り上げがいがあるとあんちは思う。



機関長 『サークル数5か。ちと、辛いの』
ネモ 『それだけではない。恐らく一般参加者数も少ないはずだ』
エレクトラ 『まさに絶体絶命の大ピンチというわけですね』
(第21話「さよなら…ノーチラス号」より)



過去にオールジャンルイベントで参加サークル数41、Key系どころかギャルゲーひとくくりにしてもあんちしかおらず、男性のサークルさんはあんちともう1サークルのみ。さらに相方不在。一般参加者様も女性が9割を占め、

サークル数1 一般参加限りなく0に等しい

といった絶望的イベントに参加したことがあったが、今となってはこのイベントは過去参加してきたイベントで思い出深かったイベントベスト10を作れと言われれば間違いなくランクインするイベントとなった。

その時のイベントのレビュー(ComicWorld徳島21)でも同じ事を書いていてダブってしまいますが、例え参加サークル数5、一見絶望的とも思えるイベントも、楽しくするもつまらなくするも自分達次第と考えるからだ。あれから何年か経った今だからこそ尚更そう思う。もうそこには本が売れる売れないなどの概念はない。参加されているサークル様、一般参加者様、主催様が楽しく感じてくれさえすればあんちの本など極論1冊も売れなくていいのだ。



 ところであんちの2人は先日兵庫から一旦静岡に渡り、風呂に入ったとたんバスルームの扉が外れてしまう、知り合いの歌姫さんの高級アパートに泊めて頂いていた。その流れで今日はその3人でやってきたのだが、都産某の建物の中に入ってからミラクルな出来事に遭遇する。会場の入口が見つからないのだ。

通常都産某のような同日建物内で様々なイべントを開催するタイプのものだと、各フロア入口付近ないしエレベーター横の催し物案内にイベント名などが書いてあるものだがこれが何故か見当たらない。仕方ないので各フロアを縦断爆撃よろしく見て回る。今思えば3人もいるのだから手分けして探せば良かったのだが、これまでこういった事は一度も無かったのでそこまで頭が回らなかったのだ。

気が付くと地下に来ていた。藤沢氏がお手洗いに行ってる間ひと気がないのを良い事に、知り合いのクーロン半島さんのイベントを勝手に開催する事にした。早速歌姫さんがホワイトボードに書き出す。







お手洗いから出てきた藤沢氏が出てきてこれを見やる。

藤沢 『あはははははっ!』

再度上の階に上がるも見つからない。もしかするとここからかなり離れた所にあるもう1つの都産某かもしれない!と思い今日は京都の家でもんもんとしているであろう創作同人サークル「Neo Happy」の伊吹氏に電話しネットを介して調べてもらうべく歌姫さんが電話をする。が…

歌姫 『あかん、あいつ寝ぼけとるわ。今から夜まで寝る言うとる』

らしい。
ふくろうも顔負けの夜行性・伊吹、どうやら朝方まで起きていたようだ。続いて大阪の住宅ーロンに住む我らがアイドル・クーロン半島さんに調べて貰おうと歌姫さんが電話をする。




↑クーロン半島(作画:みかんのたかお)



クーロン半島 『ワン・ツー・スリーフォー!プリキュア、ファーイブ!』

私達の回りには休日を健全に過ごそうとする人はいないのだろうか?パソコンを立ち上げるのに時間が掛かるとの事でロン様に調べてもらうのは断念する。



 そんな中、ついに3人中一番冷静沈着であるハズの人物が真っ先にブチ切れた。

藤沢 『もう一回上から順番に見てくるわ!』

今回このイベントに飛入りで出ようと言い出したのはみかんのたかおなので歌姫さん&藤沢氏に対して申し訳ない気持ちで一杯になる。

みかん 『CLANNADのイラストどころかイベント名すらどこにも無いって…。これって?どうなん
      …ってか、これって俺が悪いんすかね?誘った手前お2人に迷惑かけてもうてめちゃくちゃ
      バツ悪いんすケド』
歌姫 『い〜や、お前は悪くもなんともない』

相方を走り回らせて自分だけじっとしてるのも何なんで何気に今いる2Fのイベントのスタッフさんに聞いてみた。すると驚いた事にミラクルレインボーはここでやっているとの事。やはりCLANNADを思わせるような看板などどこを見渡しても無い。イベント開始前から凄まじいミラクルぶり。ミラクルレインボーの名は伊達ではなかったという所か。



 藤沢氏が戻ったので不信に思いながらも会場入りするため中を覗く。するとどうだろう、驚くべきことにあんちと違い事前に申し込みしておられたサークルさんと思しき5サークルの姿が見えた。

みかん 『うわぁ…。普通こういったシチュエーションやったら「サークル集まってないからやっぱ参加
      せんとこう」って感じで結局1〜2サークルしか来ませんでしたって事になりかねへんです
      のに、皆サークル入場時間にきちんと入ってスタンバってはりますよ』

思わずそんな感じの驚きの声をあげる。
もしここで熱き創作同人作家・伊○氏がこの風景を目の当たりにしたら主催者に詰め寄って…



伊○ 『俺の名は伊○。領収書はミッキーマウスで切ってくれ』

主催 『はぁ?』

伊○ 『確かにCLANNADは最近の東方やFateみたく流行の人気作じゃない。イベント立ち上げても
     ほっておけばこれぐらいの(サークル)数しか集まらないでしょう。掛け持ちで主催された
     キミキスとお姉さまが旬だからといってあまりにもぞんざいな扱いではないですか?いくら
     主催側としてはメインと感じていなくとも、ミラクルレインボーに申し込まれた5サークルさん
     にとっては、今日一日を費やすかけがえの無い大事なメインイベントなんです。見てご覧
     なさい、サークル数が5と知れば普通参加を見送るサークルも多い中、こうやって集まって
     下さったあのサークルさん達の姿を!あんたは…あんたはこの光景を見て何も感じないの
     かっ!!!』     ドォォォォォン!!!

主催 『うっ…うっ…うわあああああ!!!(号泣) そうさ、君の言う通りだ。開催すればするほど
     ミラクルレインボーは参加サークル数が減る一方。俺はいつしかこのイベントを惰性で開催
     していたのかも知れない。開催した手前、5サークルしか集まらなかったのが恥ずかしくて
     会場入口にミラクルレインボーの張り紙をするのがはばかられたんだ。パンフだって
     表・裏表紙共申し込み用チラシをそのまま貼り付けあまつ集まりの悪いミラクルレインボー
     は中表紙にしたさ。掛け持ちの2イベントは参加見送りがあったというのに、ミラクルレインボー
     に申し込んでくれた方は全員来てくれた。全員だぞ?なのに…俺は…俺は…。ははっ…。
     笑ってくれ…。笑ってくれよおぉぉぉ!』

伊○ 『いや、俺は笑わない。あんたは今十分反省した。そんなあんたを笑う奴がいたら俺が無条件
    で領収書を切らせてやる。あんたは今日、主催する全ての参加者さんにイベントを心から
    楽しんでもらうよう頑張ればいいだけさ。もちろん主催のあんた自身も楽しむんだ。何も難しい
    ことはない。主催・サークル・一般参加者が一体になって初めてイベントは成功を収める事が
    できるんだ。おっと、おしゃべりが過ぎたな。縁があったらまた会おう』

主催 『許しておくれ、るりか〜! それと便座カバ〜!(←意味不明)』

伊○ 『(大丈夫、面白いか面白くないかは別にしてこの土壇場でCLANNADネタをトークに盛り込めた
     今のあんたなら、きっとミラクルレインボーを再建できるだろう。さあ、家に帰ってドラクエの
     続きでもやるか)』



なんて展開になっていたに違いない。



 なんとか会場に入る事が出来き毎度の設営に取り掛かる。今回はサークル数5であんちは興奮しているので、最近ならヤル気なく本を平積みして置いてるだけの所数年前のように見本を立てかけたり怪しいぬいぐるみを飾るなどした。とはいえ基本的に色も色気もないモノクロサークルなので、気合を入れた所で特段目立つ訳ではなかった。

実際にイベントを目の当たりにして急に不安に駆られる。今日このイベントに一緒に飛入り参加しようと女屋マサカズさん(サークルA.E.D様)をお呼びしてしまっていたのだ。昼過ぎにいらっしゃる事からまだ姿はない。今回イベント参加から何から全部みかんが言いだしっぺなので、女屋さんに「面白そう、行きますよ〜♪」と返事を頂いていた手前、申し訳ない感が先行していた。お誘いした時はサークル数は少なそうと藤沢氏経由で連絡して貰っていたが、5サークルとはあの女屋さんにとっても恐らく想像を絶するものだろうと思う。
現れた瞬間松田優作よろしく

女屋さん 『なんじゃこりゃーっ!』

と絶叫される事が予想された為、会場からその旨藤沢氏にメールしてもらう事にした。



 それから何となく過ごしていてふと気づく。あんち2人のテンションが異常に低いのだ。冒頭の、サークル数が少ないほど興奮(←M?)するはずがただのヘタレサークルになっていた。それもそのはず、2人共先日歌姫さん家で深夜までキノコ鍋パーティーしていたせいで2時間しか寝ていなかったのだ。更にみかんに至っては2日前は伊吹氏と夜までカラオケ&イベントの準備で睡眠時間2時間、3日前は伊吹氏とオールナイトカラオケで睡眠時間5時間、1日平均3時間睡眠が3日も続いていた。そう、起きてるのがやっとで盛り上がるどころではなかったのだ。



 ふと気づくと目の前に見知った顔。まさかの女屋さんだった。

藤沢 『申し訳ございません!参加費は半額で結構です』
みかん 『力及ばすサークル数がこのようになってしまい誠に申し訳ございません!主催に代わり
      お詫び申し上げます』

残念ながら一般でいらっしゃったとの事で、あんちスペースに入って頂き皆でだべっていた。とはいえみかんは滅多に売れることはないが売り子としてサークル正面に気を配っている為あまり話に入っていない。が、藤沢氏と女屋さんのトークを聞いているととても付け入る隙がないようなコアな話題で盛り上がっていた為、例え暇していてもついて行くのは苦しかっただろう。お嬢様特急・センチメンタルグラフティ・東京ミュウミュウ…わ…わからん…。



 イベントも終盤に差し掛かった時

藤沢 『たまにはサークル回って本でも買ってきたら?勉強にもなるやろうし』

と言われる。よく考えると、最近は絵やストーリー面で創作サークルさんのレベルが高い事が多く、我々のやっているジャンルの本を見るより勉強になる為、オンリーイベントで本を見て回るというのをここ数年やっていなかった。折角来たんだし見て回ることにしようとサークルスペースの外に出る。

が、ここにきてふと思うことがあった。本を見せて頂き買わない場合一礼して本を置く。今までやってきたこの何気ない動きをするのが描き手として何だかとてもやり辛く感じたのだ。大きなイベントならそうでもないが、今目の前にいらっしゃるのはあんちと同じkeyのゲームが好きで同人誌を頑張って描いておられるサークル様だ。そう、片手で数えられる程の。無下に置いて去る事に罪悪感を感じるのだ。

 そこで保護者同伴みたく歌姫さんにお願いし一緒について来てもらう事になった。情けない事この上ない。そこであるサークル様(宍戸屋様)の本に目が止まった。著者が女性だったからといった訳ではなく、絵が女性向け(BL系)でこの手のジャンルらしからぬ頭身をしていたからだ。遠目に見てもデッサンのバランスは非常に良く、手にとって見ると自分の目に狂いがなければアンソロクラスといった感じのレベルの高いものに感じた。遠目に本を見ていると見慣れないD&Tの文字。しかも殆どの本に書いてあった。



みかん 『D&Tって何すかね?』
歌姫 『さぁ?』
みかん 『DHCみたいなもんでしょうか? あ、Dしか合ってへんか』
宍戸桂様 『ダンジョンズ&タカフミズと言って本編のオマケに付いてるゲームなんですよ!面白い
        んでぜひやってみて下さい♪』
みかん 『あああああーっ!あったあった。2面で挫折したけど…』
歌姫 『お前CLANNAD同人誌描いたんちゃうんか?ほんま素人かお前は』



なんと言う失態!睡眠不足とはいえここまで春原ばりのヘタレに成り下がっていた事に驚く。そしてさらに悲劇は続く。
 本を買わせて頂きあんちスペースに戻るやいなや歌姫さん曰く「スケブも描いてもらってこい!」との事。これまたスケブはサークルとして描く事はあっても描いて頂く事はほとんどなくもう何年も描いて頂いた事がなかった。もちろん今日も持ってきてはいない。

歌姫 『これに描いてもらえ!』

と言いながらサークルで普段スペースに立てかけているみかんのヘタレ絵が描いてあるスケブを渡してきた。冗談じゃない、万が一他のページ見られたら「こいつナルシストか?」なんて変な勘違いをされる事必至。

藤沢 『ついでにこいつも持ってけ』







とか言いながらビジュアル的にヤバい熊のぬいぐるみを渡してきた。

みかん 『うおおお!これさえあれば百人力ーっ!』(byまんが水戸黄門)

と言いたい所だったが睡眠不足な死にかけ状態で歩くのがやっとのみかん、格さんネタで歌姫さんを笑かす余裕すらなかった。しかしここまできたら勢いに任せてお願いしてみよう。そう思いスケブの山と格闘しておられる宍戸様の元へ向かう。もちろん今日はヘタレ素人なのでまた保護者同伴よろしく歌姫さんと一緒に行く。

みかん 『すみません、宜しければスケブを…』
宍戸様 『えーっ!?何それーっ、可愛いーっ♪写真撮らせてもらっていいですか?!』

お願いに来たこちらよりも先にお願いされてしまった。
何やら元気いっぱいなアクティブなキャラをした作家さんのようだった。とりあえず以前CLANNAD本の原稿を描きながらこのキャラいいなと思っていたキャラを思い出しなんとなく歌姫さんに告げる。



みかん 『渚でいきます!』(by富永一郎)
歌姫 『ああ、カマドウマな』
みかん 『そう、カマドウマ』
宍戸様 『何にしましょうか?』
みかん 『カマドウマで』
宍戸様 『え?』
みかん 『渚でお願いします』



 そうしているうちにイベントは終了間近となったのであんちの2人と歌姫さん、女屋さんの4人で遅い昼食をとりにオタクの聖地秋葉原へと向かった。みかんは秋葉原へ1〜2回しか来たことが無かったので挙動不信な動きでキョロキョロあたりを見渡しながら歩く。

 食事の後4人で本やプレミアグッズの売っているお店に入り思い思いに見て回る。店を出るとみかん以外の3人は戦利品なのか何かを手にしている。いかにも本な分厚さの藤沢と歌姫はいいとして、女屋さんの袋はやけに平べったい。

女屋さん 『これ欲しかったんですよーっ!』

見ると少し古ぼけたシールが1枚。お気に入りの声優ユニットの写真の載ったものだった。何気に値札に目が行く3人。そこには1400円程の文字。

藤沢・歌姫・みかん 『シール高っ!』

気が付くと早いものでその店を出る頃にはもう夕方になっていた。そのまま秋葉原駅へ向かいそこで女屋さん、あんちの2人&歌姫さんに別れそれぞれ電車に乗って家路に着いた。

 そしてあんちの2人は兵庫の山奥へ帰って行く…ハズがまたしても歌姫さんのお宅に転がり込んでもう1泊して帰るあんちの2人だった。
●2007/01/21  ●Comic Treasure9  ●インテックス大阪
 2001年12月30日に開催されたコミックマーケット61から70まで、気がつけばもう5年もの間連続でサークル参加していましたが、とうとうこの度2006年度の冬コミで落選してしまいました。しかし冬コミ落選したからといって何も出さないでいると、本当に同人界において存在感が風の前の塵の如く消え去ってしまいそうなので、これまで参加したことのなかったコミックトレジャーに冬コミ代わりに参加することとなった。




 今日は珍しく何の落ち度もなく2人共大阪まで来る事が出来た。あんちにとってこれはなかなか珍しい事で、大抵はみかんが特急電車に乗り遅れて1時間以上遅れたり、みかんが原稿を家に忘れてきたり、あとみかんが肝心な同人誌自体を何種類か持ってくるのを忘れたりするからだ。一見するとヘマしてるのがみかんばかりで「おいおい、イベントレビューでウケ狙ってんの?いやしいヤツめ」と思われた方も多々いらっしゃることと思いますが、実際ヘマするのは決まってみかんなので特に狙っているわけではない。


 いつもとは比べ物にならないぐらいスムーズに会場に近づいていた為、余裕こいて弁天町で朝マックしながら2人でだべっていたら思ったより時間が経ってしまったらしく、結局サークル入場締め切り10時ぎりぎりになってしまい最後は走るハメに。




 何とか問題なく会場に到着する事が出来き設営準備をしていたら、問題なく会場に着く事が出来なかった人物からメールが届く。福山からやってきて今ここにいるはずだったさすらいの同人作家、その名は廊下窓。同人サークル「廊下航空」のメンバーだ。今日は地元のサークル様方とやってくるとの事。グループでやって来る事から朝からあんち内では「廊下窓グループ」と呼んでいた。今をときめく日興コーディアルグループのノリだ。しかしその廊下窓グループからは大阪方面行き電車に乗っていた時から雲行きの怪しいメールが届いていた。


廊下Mail 「大阪へ向かってるのですが、乗る路線間違ったぽくてマイナー駅で降ろされちゃいました。
       和気駅って何よ何なのよ!」
みかん 「何なのよって…。なんか今、和気駅いるらしいっすよ。大丈夫か廊下窓グループ…」
藤沢 「和気?!今の時点で和気やったら完全にサークル入場は間に合わへんな」


この時我々は間もなく大阪到着といったところでしたが、彼らはまだ姫路と岡山の間にいたのだ。和気駅って何よ何なのよ!のフレーズがあんちのツボにハマったらしく、心配して乗り換え案内メールを書く時間も惜しんで2人して爆笑してしまっていた。


 準備を進めながら時々お助けメールを送っていたら、イベント開始前のアナウンスが始まった。…が、この館内放送が何やら普通と違い、アメリカ横断ウルトラクイズのテーマにのって「同人誌を売りたいかー!」といった感じでパロっていた。お隣のサークル様に「僕らトレジャー初参加なんですけど、開始前の館内放送っていつもこんな感じなんですか?」とお伺いした所「いつもこんな感じですね」との事。


スタッフ様 「同人誌を売りたいかー!」
サークル 「……(シ〜ン)」


まさにこんな感じだった。
どうやら「おーっ!」といったおたけびが多くのサークルスペースから帰って来る事を狙っているようなのだが、これが悲しいぐらいにすべっていたのだ。素敵すぎる。


みかん 「おお〜?!見事にすべってますね。すべるのもいつもの事なんですか?」
お隣様 「いつもですね…」


何だか不憫に思えてきたのでそれ以上ツッコまないようにした。
11時、ただいまより開場!のアナウンスも何だか狙っている節があったがやはりすべってるぽかったので大人な態度でツッコミスルー。


 よく見ると数は少ないとはいえコミケよろしく企業ブースまであった。主催者様側の意気込みが感じられた。そんな事を考えていると、早速毎度の違和感があんちを襲う。


みかん 「なんか、僕らのスペースって明らかにKEY系の集まりから外れてません?」
藤沢 「確かに…」


今回みかんの不手際でサークル申し込みがギリギリになった為イラストが全く無く、サークルカットは文字だけで


                        毎度の小説と4コマです


としか書いていなかった。
何のジャンルを置いてるかさっぱり分からない、サークルカットとしてはやってはいけない最低のカットだった。
ただ配置希望でKEY系を選択していたので大丈夫と踏んでいたのだが、両隣さんの出品物にKEY系作品はほとんど見当たらない。
どうやらあんちは完璧にサークルとしては失敗してしまっていたらしい。


その後、様々なイベント主催様と密接な関係を持つ影の仕掛け人・未来様が遊びに来て下さったので、なんか希望スペースから微妙に外れている旨お話すると


未来様 「トレジャー、配置適当だから」


謎は全て解けた。


 あんちくりぃぱぁは弱小マイナーサークルなので基本的にお客様はいらっしゃらない。相変わらず2人で話し込んでまったりとしていた。そして12時を過ぎた頃、大阪まで2回の乗換えで来れたところ4回も乗り換えるハメになった廊下窓グループが現れた。と思ったらグループなのに1人しか見当たらない。どうやら他の方々が都合で来れなくなったようだ。


 先のお話のようにあんちは弱小で基本的にお客様はいらっしゃらないので、あんちは藤沢に任せ真後ろに位置する廊下航空スペースの売り子をしにみかんが乱入する。見ると全ての本の値札に「無料」の文字。廊下さんは我々の知り合いサークル様の中でも3本の指に入るスゴ腕の持ち主。芸術的な作風で読む者を魅了する、はっきり言って同人のそれを逸脱してると言っても過言ではない。


みかん 「ミスター廊下、本無料配布してますよ…」
藤沢 「げっ、あのレベルの本が無料やったらウチの本は1000円払って貰ってもらわな釣り合わんで」
みかん 「1000円貰えてもいらんって言われそうで怖いんスけど」


 ふと気がつくと目の前に微笑みの貴公子ことクーロン半島さんが立っていた。


藤沢・みかん 「ロン様!」


微笑みを称えながらお土産らしいきらりんレボリューションのグッズがスペースに並ぶ。といってもシャーペンだけなのだが、丁度みかんの同人活動用フルーツバスケットのシャーペンが壊れかけていた為ありがたく頂く事となった。新しい方も少女漫画が原作とは…。ナー!


 しばらくすると遠方から一般参加でいらっしゃった佑さんがひと気の無いあんちスペースに遊びに来て下さいました。コミケで何度もうちのような弱小サークルにチェックまで付けて来て下さる奇特な方で、滅多に人の訪れないあんちとしては嬉しい事この上なかった。そしてイベント終盤には佑さんもあんちスペースに入って、真後ろのミスター廊下と合わせて4人でだべりながらまったり過ごしていた。


 程なくしてミスター廊下と佑さんとみかんの3人で会場をうろうろする事になり、藤沢にスペースを任せて出かける事になった。ミスター廊下が今をときめく涼宮ハルヒの憂鬱のキャラデザインの方のサークルを見に行きたいというのがきっかけだったのだが、行ってみると既にテーブルに椅子がのせてあった。訪れるのが遅すぎたらしい。ついでにKEY関連スタッフのサークルに行ってみると2人の男の方が座っていた。その男性2人を見ながら


廊下さん 「あそこの人がみらくる☆みきぽん、こっちが樋上いたる」
佑・みかん 「ええっ?!」


どうやら2人ともあんちがイベント参加控えていた間に性転換していたらしい。


 間もなくイベントも終了といった頃、去年の12月に飛び入り参加した京都のオールジャンルイベントで出会ったKEYやラグナロクで活動されている同人サークル「夢屋」の城池慎さんが遊びに来て下さいました。関西圏で嬉しそうにいまだにKEYで同人誌を描き続けるあんちとしては、同じ関西圏でしかもKEYで描いておられる作家さんがいらっしゃった事に驚きでした。本当はこちらから行かないといけなかったのに大変失礼な事をしてしまいお詫びを申し上げる。


 そうこうしている間にイベント終了。帰りに会場入り口付近でやっていたメイドさんのコスプレ嬢による無料給仕サービスがあったのでコーヒーを貰おうと嬉しそうに並びながら声をかける。


みかん 「お茶でも紅茶でも何でも貰えるらしいですよ」
藤沢 「偽メイドからの施しは受けん!」


どうやら彼は本物のようだ。


フリフリミニスカの明らかにヲタウケ専用偽メイド(昨今流行っているメイド喫茶や同人イベントで見られるコスプレなど)というものはみかんのようなメイドさんをそんなに知らない人間でも分かる。メイドの花形・パーラーメイド、そもそもパーラーメイドという言葉すら知らないヲタクさんにとっては偽メイドでも「萌え〜」で済ませられるのだろうが、普段お客様の前に現れない舞台裏で活躍するハウスメイドやキッチンメイド、スカラリーメイドといった、ここでは挙げきれないほどの種類や役目・時代背景を研究し尽くしている藤沢にとってみれば見るのも耐え難いのだろう。


藤沢は一見するとただのセングラヲタクだが、メイドとセングラを語らせれば2日間はしゃべり続けられるほど詳しいというのは仲間内では有名な話。




 佑さんに帰りの時間が遅くなっても大丈夫との確認を取っていた為佑さんもお誘いし、あんちの2人・佑さん・廊下さん・クーロンさんの5人で食事をしに梅田にくりだす事となった。


 LOFT付近をうろうろする怪しい5人組。だべりながらうろうろしていた所、誰とも無く1つの自動販売機の前で足を止める。そこには最近の不祥事で間もなく販売中止になる事が予想されていた不二家のピーチネクターが入っていた。これまた誰とも無く小銭を投入しだし、気がつけば全員ピーチネクター片手に5人で集合記念写真を撮っていた。もちろん道行く人の視線など気にしない。私達立派なヲタクですから。


 食事するお店を探しまた歩き出す。結局廊下さんの懐がピンチとのことで、調節できるよう回転寿司になった。会計時になってよく見ると…


みかん 「…って、懐ピンチの廊下さん皿一番多いし!」




 その後電車待ちの為、大阪駅前ヨドバシカメラ内ホビーショップのフィギュアコーナーに赴くヲタ5人。皆思い思いに所狭しと並ぶフィギュア達を眺めながら歩く。


藤沢 「おお、『To Heart 2』の笹森花梨フィギュアだ。可愛い!」
佑さん 「その娘、一番人気ないんですよね。東鳩2じゃ『いらない黄色い頭 の娘』って言われてますよ」
藤沢 「俺の好きになるキャラって、どの作品でも人気ないのな」


そしてとうとうと言うか見つけるべくして見つけたと言うか、それは突然我々の目の前に現れた。漫画・ARIAにでてくる「藍華・S・グランチェスタ」の6分の1フィギュアだ。以前からそれを欲しがっていた藤沢、藍華フィギュアを目の前にし


藤沢 「…もう、君の事は忘れていたのだが…それでも、俺のどこかに君への愛が眠っていたようだ。
     …どうやら眠れる獅子を起こしてしまったようだね」
みかん 「我慢してたら健康に悪いっすよ。6体(灯里・藍華・アリス・アリシア・晃・アテナ)揃えても有り
      余る金あるんですから。あ、7体か。(水の4大妖精 → ISOZAKI COMPANY のプリマ)」
佑さん 「買わずに後悔するより、買って後悔しましょう!」


皆に煽りまくられながらもなんとか買うのを思いとどまった藤沢。楽しくフィギュアを眺めに来たハズがますますフラストレーションが溜まることとなった。




電車の時間も近づいてきたので大阪駅へ向かい皆それぞれの家路についた。

 そしてあんちの2人は兵庫の山奥へ帰って行く。約3時間半かけて…。
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